Blog 2026/08/28

【2026年最新】ベトナム滞在期限確認&オーバーステイ対策ガイド

【2026年最新】ベトナム滞在期限確認&オーバーステイ対策ガイド

ベトナムの出入国管理法に基づき、ベトナムに入国・滞在する外国人は、付与された一時滞在許可期間を厳格に遵守することが義務付けられています。滞在期限を超過して滞在した場合、行政罰金が科されるだけでなく、国外退去処分や再入国禁止といった深刻な法的リスクに発展する可能性があります。近年、ベトナム出入国管理局による滞在資格の査察・取り締まりが強化される中、受け入れ企業および外国人駐在員・専門家にとって、滞在期限の厳格な管理は最優先のコンプライアンス課題となっています。
      滞在期限切れの多くは、法ルールの理解不足、管理の形骸化、あるいは予期せぬスケジュールの変更などによって発生します。そのため、関連法規の正確な把握、違反時の罰則や法的リスクの理解、そして万が一のトラブル発生時における迅速なリカバリー手順の構築が極めて重要です。
      本稿では、ベトナム進出日系企業のビジネスパートナーとして実績豊富なソトチカの専門家チームが、各種滞在書類(電子ビザ、TRCなど)における滞在期限の確認方法、政令282/2025/NĐ-CP号に基づく最新の罰則規定、および企業の労務リスクを最小限に抑える適切な管理手法を分かりやすく解説します。

各種滞在書類における一時滞在期限の確認ガイド

外国人がベトナムに入国・滞在する際、一時滞在許可期間は所持する各種滞在書類によって記載場所や判断基準が異なります。以下に、外国人が自身の一時滞在期限を正確に確認するための基本的なポイントを解説します。

1. パスポートの有効期限

各種滞在書類の基盤となる外国人のパスポートの発行日(Date of issue)および有効期限(Date of expiry)の確認箇所

パスポートはすべての在留資格の基盤となる法的書類です。パスポートの残存有効期間は、査証(ビザ)、労働許可証(WP)、一時滞在許可証(TRC)の発給可能期間に直接影響します。

    • ・確認項目:発行日(Date of issue)および有効期限(Date of expiry)を確認する必要があります。一般的なパスポートの有効期限は10年ですが、一部の国では身元情報ページに旧パスポート番号が記載されている場合があります。
    • ・法的制約ルール:ビザなしでの入国時点において、パスポートの残存有効期間が6ヶ月以上あることが  義務付けられています。ビザやTRCを取得済みの場合には、その限りではありません。また、ベトナム出入国管理法に基づき、発給されるビザやTRCの有効期限は、パスポートの残存有効期間より少なくとも30日短く設定されます。

2. 国境検問所での一時滞在証明(入国スタンプ)

ベトナム入国時に国境検問所で押印される入国スタンプの一時滞在期限(Permitted to remain until)の確認ガイド

出入国管理官によって国境検問所で押印される「入国スタンプ」は、入国時点における実際の滞在資格および滞在許可期間を決定づける最も優先される法的根拠となります。そのため、以下の項目を確認する必要があります。

    • ・直近の入国スタンプの確認(1):右下部に小さな長方形に向かう矢印マークが印字されている長方形のスタンプを確認します。
    • ・直近の一時滞在期限の確認(2):「Permitted to remain until … / Được phép tạm trú đến … 」の欄に記載された日付を確認し、合法的に滞在可能な最終日を特定します。
    • ・押印位置:通常、パスポート内のビザページ、発給された別冊ビザの裏面、またはビザ免除証の裏面に押印されます。

3. 滞在書類の種別ごとに異なる滞在期限

電子ビザ、別冊ビザ、5年数次ビザ免除証、一時滞在許可証(TRC)など滞在書類の種別ごとに異なる有効期限の確認箇所

入国形態や所持する滞在書類の種類に応じ、一時滞在期限は以下の通りに判断します。

  • ・電子ビザ(E-visa、記号:EV、最長90日、シングルまたはマルチ):入国スタンプに記載された日付が、E-visaに記載された有効期限満了日と一致していることを確認します。
  • ・別冊ビザ(パスポートの余白なし等の場合):別冊ビザの裏面に押印された入国スタンプの日付が、別冊ビザ本体に記載された有効期限と一致していることを確認します。
  • ・5年数次ビザ免除証(越僑およびその家族向け):ビザ免除証の裏面に押印される入国スタンプの日付に基づき、1回の入国につき最長180日まで滞在が許可されます。
  • ・一時滞在許可証(TRC):TRCの券面に直接印字されている有効期間(Valid until)に基づいて確認されます。

外国人の滞在期限超過(オーバーステイ)に対する罰則規定

政令282/2025/NĐ-CP号第21条(2025年12月15日施行)に基づき、滞在期限を超過して滞在した外国人個人に対する基本的な罰則規定は以下の通りです。

  1. 1. 行政過料(罰金)

    • ・16日未満の超過:50万ドン~200万ドンの過料(第21条2項đ号)。
    • 16日以上30日未満の超過:500万ドン~1,000万ドンの過料(第21条4項b号)。
    • 30日以上60日未満の超過: 1,000万ドン~1,500万ドンの過料(第21条5項b号)。
    • 60日以上90日未満の超過:1,500万ドン~2,000万ドンの過料(第21条6項b号)。
    • 90日以上180日未満の超過:2,000万ドン~2,500万ドンの過料(第21条7項d号)。
    • 180日以上1年未満の超過:2,500万ドン~3,000万ドンの過料(第21条8項)。
    • 1年以上の超過:3,000万ドン~4,000万ドンの過料(第21条9項e号)。
  2. 2. 付加処分

過料処分に加え、滞在期限を超過して滞在した外国人に対しては、付加処分としてベトナムからの国外退去処分(強制送還)が科される可能性があります。

受け入れ企業の法的責任および罰則

外国人労働者本人にとどまらず、受け入れ企業、または不法滞在外国人を雇用する企業に対しても連帯責任が問われます。法人に対する過料額は、個人に対する額の2倍となります。

  1. 1. 招聘・保証義務違反

    • ・違反内容:外国人のベトナムへの入国・出国・滞在に関する招請・身元保証手続きを行いながら、法令の規定に基づく責任や管理義務を適正に履行しなかった場合。
    • ・個人に対する罰則:2,000万ドン~2,500万ドンの過料が科されます。(第21条7項a号)
    • ・法人に対する罰則:4,000万ドン~5,000万ドンの過料が科されます。
  1. 2. 不法滞在者の雇用

    • ・違反内容:ベトナム国内に不法に滞在している外国人を雇用した場合。
    • ・個人に対する罰則:2,000万ドン~2,500万ドンの過料が科されます。(第21条7項đ号)
    • ・法人に対する罰則:4,000万ドン~5,000万ドンの過料が科されます。

外国人のオーバーステイに伴うリスクと対応手順

  1. 1. 長期的な法的リスク・影響

    • ・自主出国の不可:滞在期限が切れた状態では、空港等で通常の出国手続きを行うことができません。出入国管理局への出頭、理由書の提出(事情聴取)および罰金納付手続きの実施が必須となります。
    • ・国外退去処分(強制送還):政令282/2025/NĐ-CP号第21条11項b号に基づき、違反者には付加処分としてベトナムからの国外退去処分が科されるリスクがあります。
    • ・ブラックリスト登録(再入国禁止):違反情報は出入国管理データベースに登録され、1年間から5年間のベトナム再入国禁止(ブラックリスト)措置がとられるリスクがあります。
    • ・招聘・保証企業への影響・コンプライアンス評価の低下:受け入れ企業としての違反履歴が残ることにより、今後の入国招聘状、WP、TRCなどの申請時に厳格な審査・査察対象となり、事業運営に大きな支障をきたします。
  2. 2. オーバーステイ発生時のリカバリー手順

万が一、外国人労働者のオーバーステイが発覚した場合、受け入れ企業は冷静に以下の3ステップに従って対応を進めます。

    • ・【ステップ1】出入国管理機関への速やかな出頭
      直ちに管轄の出入国管理機関(公安省出入国管理局または省・直轄市公安局出入国管理室)へ出頭し、事情聴取・理由書の提出を行います。
      (※事前の出頭手続きを行わずに空港へ向かうことは固く禁じられています)。
    • ・【ステップ2】罰金の納付と行政処分の受入れ
      政令282/2025/NĐ-CP号に基づく行政処分決定に従い、指定の罰金額を迅速に納付します。
    • ・【ステップ3】短期滞在延長または出国待機ビザの申請
      • – 超過期間が短く合理的な理由がある場合:企業が身元保証を行って短期滞在延長を申請し、新規のTRCやビザの取得手続きを完了させます。
      • – 超過期間が長期に及ぶ場合、または現地での延長条件を満たさない場合:出国待機ビザを取得して一旦ベトナムを出国し、改めて正規の招聘・入国手続きを最初からやり直す必要があります。

企業の労務担当者に推奨されるリスク管理策

違反リスクを未然に防ぐため、ソトチカでは外国人労働者本人および受け入れ企業が連携し、主体的に以下の対策を講じることを推奨しています。

    • ・入国直後の現物確認:ベトナム入国直後、ビザに記載された有効期限またはパスポートの「入国スタンプ(Permitted to remain until)」の記載日付を必ず目視で確認すること。
    • ・期限管理の徹底と事前計画:リマインダー機能やスケジュール管理ツールを活用して滞在期限を常に正確に把握し、期限満了日の少なくとも5~7日前までに更新手続きの実施または出国の手配を完了できるよう計画を立てること。
    • ・早期の延長申請:滞在期限が切れる前に、余裕をもって管轄の出入国管理機関にて更新手続きを行うこと。
    • ・変更・トラブル発生時の迅速な対応:滞在目的や居住地の変更、あるいは不測のトラブルが発生した場合は、適切な指導とサポートを仰ぐため速やかに管轄の出入国管理機関へ連絡すること。
    • ・関連法規の正確な把握:ベトナム政府の公式ウェブサイトや信頼できる専門コンサルティング会社を通じて、ベトナム出入国管理法規を常に正確に把握・遵守すること。

在ベトナム日系企業の皆さまへ

      一時滞在期限をはじめとするベトナムの出入国・労務管理規定の遵守は、法的な義務にとどまらず、現地進出企業のガバナンスと事業継続性を守るための重要基盤です。
      ソトチカは、ベトナムのFDI企業や外国人労働者(特に日本から赴任される専門家、管理職、投資家の方々)を対象に、外国人向け各種手続きに関する高度な専門コンサルティングおよび申請代行サービスを提供する信頼のパートナーです。貴社の予期せぬ財務リスクや、社会的信用の失墜といったビジネス上の打撃を未然に回避するため、ぜひ今すぐソトチカの専門コンサルティングチームへご相談ください。法的な観点から書類を徹底的にスクリーニングし、最も正確かつ安全な手続きをサポートいたします。

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📍 オフィス所在地: 7th Floor, Star Building, 33Ter–33Bis Mac Dinh Chi Street, Sai Gon Ward, Ho Chi Minh City, Vietnam

本記事の情報は執筆時点の法令に基づいています。ベトナムの労務法令・手続きは変更が頻繁に発生するため、実務対応の前に必ず最新情報および管轄当局の最新解釈をご確認ください。

よくある質問

Q1: 滞在期限を1日だけ過ぎてしまった場合でも過料(罰金)の対象になりますか?

はい、対象となります。ベトナムの出入国管理法では、許可された滞在期限を1日でも超過した場合、行政違反とみなされ、「16日未満の超過」の区分(個人:50万ドン~200万ドン)に基づき過料処分が科されます。

Q2: オーバーステイが発覚した場合、空港で自ら航空券を購入してそのまま出国することは可能ですか?

いいえ、できません。滞在期限が切れている状態では、空港の出入国審査を通過することはできません。事前に出入国管理機関に出頭して事情聴取を受け、罰金を納付したうえで出国待機ビザの取得が必要となります。

Q3: 電子ビザで入国する場合、外国人は入国スタンプに関して何を対照・確認すべきですか?

電子ビザで入国した場合、パスポートに押印された入国スタンプの日付が、電子ビザ本体に記載されている有効期限満了日と完全に一致しているかを確認・対照する必要があります。

Q4: 5年数次ビザ免除証を所持している場合、1回の入国につき最長何日間滞在できますか?

5年数次ビザ免除証を所持している場合、1回の入国につき最長180日まで滞在可能です。180日を超えて滞在を継続する場合は、一度出国して再入国する必要があります。

Q5: 過去にオーバーステイによる処罰を受けた場合、将来のビザやTRCの申請に影響しますか?

はい、大きな影響を及ぼします。過去の違反履歴は出入国管理のデータベースに厳格に記録されます。これにより、次回以降のビザ・TRCの申請審査が著しく厳格化され、申請の却下や一定期間のベトナム再入国禁止措置が科される可能性があります。

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