【ベトナムBiz第12回】製造業向け優遇税制のCIT法2025年改正、変更点と対象は? Part 4

4. 既存プロジェクトへの継続適用と新規プロジェクトの違い
製造業向けの優遇税制は、CIT法2025年改正後に大きな転換点を迎えます。従来は、工業団地立地による一律の免税・減税が認められていましたが、今後は「許可取得日」を基準に旧制度と新制度が明確に分かれます。既存プロジェクトには優遇継続の選択肢が残される一方で、新規プロジェクトには新たな条件が課されるため、企業ごとに慎重な対応が不可欠です。ここでは、その違いと適用条件を段階的に整理します。
| 比較項目 | 既存プロジェクト | 新規プロジェクト |
| 適用制度 | 旧優遇制度の継続可能 | 新制度の基準に基づく |
| 優遇内容 | 工業団地立地で一律免税・減税 | 産業分野・技術水準などで個別判断 |
| 判断基準 | 許可取得日が2025年10月1日より前 | 許可取得日が2025年10月1日以降 |
| 追加要件 | 基本的に従来通り | 新たな書類・審査・要件が必要 |
4.1. 既存案件は旧制度選択が可能
2025年10月1日より前に投資許可を取得している製造業プロジェクトは、従来の「工業団地立地による2年間免税+4年間半減」という法人所得税優遇を継続して選択できる仕組みが用意されています。これは「既存プロジェクト保護」の観点から、遡及適用が行われないため、企業は引き続き旧制度の恩恵を受けられる可能性があります。ただし、契約内容や許可証の細部によっては適用可否が分かれる場合もあり、条件の精査が不可欠です。自社案件がどちらの枠組みに該当するかを明確に把握し、先を見据えた投資戦略を立てる必要があります。
・2025年10月1日以前取得の許可が対象
・遡及適用はされない
・契約や許可証の内容次第で適用可否が変わる
・自社案件の分類確認が重要
・投資戦略の再検討が必要
4.2. 新規案件は新ルール適用
2025年10月1日以降に投資許可を取得した新規プロジェクトは、工業団地立地だけでは一律優遇が認められない新ルールの適用対象となります。今後は、優先産業(ハイテク・グリーン産業など)や技術水準、大規模投資など、より厳格な基準が優遇判断のポイントです。たとえば「4年間免税+9年間半減」といった長期的な優遇も用意されていますが、要件を満たさない場合は従来よりもメリットが小さくなるため、事前の要件確認が重要となります。
・2025年10月1日以降取得の許可が対象
・工業団地立地のみでは優遇不可
・産業分野や投資規模など新たな要件が必要
・要件を満たせば長期優遇も可能
・事前の制度確認が不可欠
4.3. 許可取得日で適用制度が分岐
どの優遇税制が適用されるかは、プロジェクトの投資許可取得日によって明確に分岐します。2025年10月1日より前に認可された案件は旧制度、同日以降の新規認可案件は新ルールの対象となります。同じ工業団地内でも認可タイミング次第で制度内容が大きく変わるため、投資計画時には認可取得までのスケジュール管理が一層重要となるでしょう。
・許可取得日が適用制度を決定
・同じ立地でも認可時期で優遇内容が異なる
・スケジュール管理の重要性が増す
・計画段階での事前確認が必須
・優遇制度の分岐点を意識
4.4. 継続適用条件の確認が必須
旧制度を継続利用するには、既存プロジェクトが「継続適用」の条件を満たしているかを細かく確認する必要があります。たとえば、契約内容・投資許可証の記載・操業開始日などが判断のポイントとなります。また、既存の税優遇が土地賃借料や関税免除など他の優遇措置とも連動している場合があるため、包括的なチェックが求められます。不明点があれば、専門家への個別相談を積極的に活用しましょう。
・契約内容や許可証の精査が必要
・操業開始日も条件に含まれる場合がある
・他の優遇措置との連動可能性
・包括的な条件確認が重要
・専門家への相談推奨
4.5. 今後の政令・通達で詳細明確化
現時点で示されているのはCIT法2025の枠組みと大枠の運用方針のみであり、具体的な運用細則や例外規定は今後の政令や通達で明確化される予定です。適用範囲や判断基準が不明瞭な部分も残っているため、企業は制度改正の動向を常に注視する必要があります。疑問点が生じた場合は、公式発表や専門家情報を活用し、優遇内容や適用可否をタイムリーに確認しましょう。
| 確認事項 | 内容 |
| 現時点の状況 | CIT法2025の大枠のみ公表 |
| 今後の見通し | 政令・通達で細則や例外規定が追加予定 |
| 企業の対応 | 制度動向の継続的なチェックが必要 |
| 情報収集のポイント | 公式発表・専門家情報の活用 |
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